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Tyan TigerMP

TigerMPとは

 TigerMPはAMDのAthlonXPをデュアルで駆動できるで強力なマシンであるが、かなり癖のあるマザーなので、どうすれば安定動作できるのかなかなか難しい所である。というわけで、最近かなり枯れてきたこのマザーで安定・パワフルなデュアル環境を作成する為のポイントをまとめてみた。

電源

 電源の出力で+5Vが30A以上無いと動作保証されてない。30A以上の出力が可能な電源は400W台からあると思うが、余計な心配をしない為にもお金の許す限り、容量の大きい物、PFUがついた物を買う事をお薦めする。なお自分はSevenTeam ST-522HLPにした。

040614追記
 先日ATXのコネクタをたまたま見ていた所、+5Vのピンのみ焦げ目が付いていた(動作に支障のない程度)しかし一部情報では、このような状態から不安定になり、最後は+5Vのピンが焼ききれて死亡するという報告があった。自分もまさに同じような症状である。TigerMPは根本的に電源部分がまずいように思われる(もはやどうしようもないが)

040720追記
 以前よりマザーの電源周りが原因と思われる不調が続く為、電源が強化されたというTigerMPXにリプレースした。症状が頻繁に起こる人はMPXに乗り換えるのが一番コスト的に安いかもしれない(マザーのみ買えばよい)

メモリ

 メモリは一般的なものでなくregisteredの物を必要とする。unbufferedの物でも動くという話だが、これまた不安定要素をわざわざ抱えるよりは、最初からすっきりregisteredの物を買っておく方が良いと思う(特に複数枚刺した時に相性が出るので)

CPUクーラー

 Athlonはかなり熱くなるらしいので、クーラーも良く冷えるものを使いたい。最近は静穏がブームだが、安定動作の前には、そんな事は言っていられないのである(個人的に)というわけで、カニエのヘッジホッグを使っている。はっきり言ってかなり五月蝿い(滝汗)ファンもデルタの高速回転版を使用しているので、PCB上のコネクタから電源を取らずに、電源ケーブルから分岐させる形で電源が取れるコネクタを使用して接続をお勧めする(カニエのヘッジホッグクラスだと)

CPU

 TigerMPではCPUのサポートの上限が「Athlon MP 1900+」までとなっている。これは電源の関係上そうなっている。他に使用できるCPUは無いのだろうか?と思い調べてみた(後のステップになると、電源的な部分が改善される事があるので)
CPUMax
AthlonMP model6 1800+37.7A
||
AthlonMP model6 2100+37.7A
AthlonXP model6 1800+37.7A
AthlonXP model6 1900+38.9A
AthlonXP model6 2000+40.0A

 Tyanのスタイル、すなわちMPのみサポートを信じれば、AMDのデータシート的には2100+まで対応可能なはずだが、あえて1900+という背景には、やはりXPと同じように変化するという実情があるためではなかろうか(良い見方をすれば、XP>MPにする奴の為の情報だろう)で、tyanはサーバ指向のメーカなのでマージンを取っているだろう。つまり1900+にはまだ余裕が幾ばくかあると思う。
 では38.9と40.0にはどの程度差があるかというと、わずか3%弱であり大きい差ではない(本当はこういう比較は意味がないのであるが)という怪しい根拠を元に、AthlonXP2000+デュアルいけるのでは?と思い、現在は一つ2000+を積んでいる。

 なおXPからMPにするには、CPUの表面にあるL5をCOOOから、COOCに変更しなければならない。やり方は最後のOのブリッジの周りを(となりにかからないように)濃度の濃い鉛筆でがしがしこすってやれば通電しC扱いになる。後はそれを固定するためにセロハンテープ等を貼ってやればOK(ただし普通のテープは経年変化ではがれるので、もっと他の定着方法が良いと思う。他の人は木工ボンド等を使っているようだ)自分の場合は、さらに安全策のために、半田をハンマーで叩いて薄くして切って、最後のCの上に貼っておいた(かなりいい加減:w)

030603追記
 実際にXP>MP 2000+を二つ積んで見た所、起動しなかった(泣。結論としては、やはりTigerMPは遊ぶようなマシンではないという事か。というわけで、授業料を払いまくったので(金もないのに・・・・・)XP>MP 1700+ x2で我慢しようと思う

040614追記
 W2K起動時(W2Kのロゴ表示でプログレスバーがすぐ止まる)あるいはBIOSすらすぐにハングアップするという状態になったが、原因はXP>MP化のブリッジの接触が不安定なためだった。電圧の変動等でも結構接続がゆらぐ感じなので、こういう症例になった場合は接続をもう一回やり直してみると良いかも知れない。

BIOS

 最新の物を使いたい所だが・・・・・・V1.05からはXP>MPのCPUは拒否するので(シングルにしか見えなくなる)V1.04に書き換えてセットアップしなければならない。

ACPIマルチプロセッサPC

 テストのためにOSをインストールするが、マルチプロセッサとして認識されずに、ACPIユニプロセッサPCとしてインストールされるかもしれない。もしそうなっても、ドライバの変更でマルチプロセッサに変えれば、マルチプロセッサカーネルがインストールされるので、わざわざOSを再インストールする必要はない(実はよくわからずに3回くらい入れなおした<アホ)

CPUのコア欠け

 今回犠牲になったCPUは・・・・Duron850x3,1100x1である(滝汗)
 普通コア欠けというと、クーラーを止める時にチップに対して偏心荷重をかけてしまい、コア欠けするものという認識が高いが、実は他にもコア欠けする要因があった。
 それは非常に大きなクーラーを非常に強い力でバインドしている為に、チップ表面には相当な接合力が働いている。その状態の時に「ちょっとクーラーの位置が悪いなぁ・・・・・」と、装着状態のまま動かそうとすると、チップ表面にせん断力が働き、チップの端の方で応力に耐えれずにコア欠けに至る様である(滝汗)
 というわけで、クーラーを付けたからといって安心してはいけない。基本的に触らぬ神に祟りなしなのだ(今回の授業料は久々に高かったな:汗)

CPUのクロック

030601追記
 基本的に760MPはクロック違いのCPUも使用可能ではある(ただしFSBが違う物は、低い方に合わせなければならない)
 しかしTigerMPはFSB233のAthlonを200駆動が出来ない場合があるようだ
 更に、これは760MPとAthlonのせいではなくWindowsの特性だと思うが、クロック違いのCPUを動作させると、高負荷時に不具合が生じる可能性が高い。これは特にMS-DOSコンソールやエミュレータ等を使用する場合に顕著に出てくる。
 具体的症例は動作が非常に断続的になるというもの。恐らくこれはWindows内部のプロセッサごとのコントロールに、CPUクロック固有のものを使用していて、速度の速いCPUが先に仕事が終わり、その期間が断続期間となるのではないのだろうかと推測している(正直、正確な原因はわからない)個人的にDOSとエミュがかなり重要な項目なので、正直この症状は致命的だ
 というわけで事実的に、クロック違いのCPUでの使用はかなりお勧めできない(低負荷の状態なら問題は無いが、それならわざわざデュアルマシンである必要も無いと思う)

ベンチとか

030606追記
 結局、現在はAthlon XP>MP 1700+ x2で落ち着いている。上に書いた、DOSやMAME等のエミュレータでの高負荷時の問題もない。というわけで、ベンチマークとかの画像を貼ってみる。

ゆめりあベンチ(ハァハァ)


WCPUステータス(2CPU目)


さらばTigerMP

040914追記
 TigerMPX導入と同時にメインマシンの座を降りたわけだが、とはいえまだまだ逝けそうな気がしていたので、再度復帰するつもりだったが、とりあえず家の電気代も高い事だし、じゃじゃ馬さんには引退してもらう事にした(最近マシンを減らそうと思う今日この頃)
 TigerMPはPCIまわりの取り回しが楽でいいマシンだったが、いかんせん設計が古すぎた(1800+までなのは痛い)つー事でさらばTigerMP!(汗